「ドライバーショットで飛距離を伸ばしたい」と願っているゴルファーは多いと思います。ドライバーショットで飛距離を伸ばすためには飛距離三大要素の内の1つ『バックスピン量』に関する理解が必要です。
ドライバーショットではバックスピン量が理想値に近づくほど飛距離が伸びます。理想的なバックスピン量のドライバーショットで飛距離アップを実現させましょう!
バックスピン量
バックスピン、というとサンドウェッジでギュギュっとボールが着弾してから戻る、といったものをイメージするかもしれませんが、バックスピン量はドライバーショットでもアイアンショットでも存在します。その量が多いときに、グリーン上でボールが戻るようなバックスピンになります。
理想値
番手によってバックスピン量の理想値は異なります。ドライバーショットの理想的なバックスピン量は2500rpm(回転/分)前後です。
アマチュアゴルファーの傾向
多くのアマチュアゴルファーのドライバーショットはバックスピン量が多くなり過ぎる傾向があります。理想的な2500rpmに対して4000rpmを超えてしまうゴルファーも多くいます。
バックスピン量が多過ぎると、飛距離をロスしてしまいます。ボールが打ち出されてから上にホップするような弾道になります。この”ホップ”する感じは、「球が伸びている」ように感じるかもしれませんが、実は「球が失速している」ことを表しています。
バックスピン量が多くなる理由
クラブヘッドの入射角がダウンブローになる
クラブヘッドがボールに対して鋭角(ダウンブロー)になると、フェース面とボール表面の摩擦が大きくなり、バックスピン量が増えます。
クラブフェースのヒール寄りでヒットする
インパクト時の打点がクラブヘッドのヒール寄りになるとギア効果によりバックスピン量が増えます。
クラブフェースの最上部でヒットする
インパクト時の打点が芯のやや上であれば、スピン量は増えませんが、最上部までずれるとギア効果によりバックスピン量が増えます。
一般的に「スライスは飛ばない」「フックは飛ぶ」と言われていますが、「右に曲がるボールが飛ばない」「左に曲がるボールが飛ぶ」ということではありません。
スライスするヘッド軌道は、ダウンブローになりやすいです。よって、バックスピン量が増えて飛距離をロスしやすいので、「スライスは飛ばない」と言われています。下記記事を参考にしてください。
フックするヘッド軌道は、アッパーブローになりやすいです。よって、バックスピン量が減って飛距離をロスしにくいので、「フックは飛ぶ」と言われています。下記記事を参考にしてください。
バックスピン量を適正にするためのポイント
理想的なバックスピン量のショットを打つためには次のポイントが鍵になります。
- クラブヘッドの軌道がレベルブローかアッパーブロー
- グリップの位置が、インパクトでアドレス時より前方に出る度合いを最小限に抑える
①クラブヘッドの軌道がレベルブローかアッパーブロー
ドライバーショットでクラブヘッドの軌道がダウンブローになると、バックスピン量が多くなり過ぎてしまいます。ドライバーショットで理想的なバックスピン量を獲得するためにはレベルブロー(ボールの真横からボールをヒット)かアッパーブローの軌道でボールをヒットする必要があります。
②グリップの位置が、インパクトでアドレス時より前に出る度合いを最小限に抑える
どの段階のゴルファーでも(ツアープロでも)、インパクト時のグリップの位置はアドレス時よりも少なからず前方に出ます(高くなります)。シャフトのしなり方やクラブの遠心力や重心などの影響があるためです。
しかし、そのグリップが前方に出る度合いが大きいと、クラブヘッドがアドレス時よりも前に出てしまいます。インパクト時クラブヘッドが前に出てしまうと、「クラブフェースのヒール寄りでヒット」したり「クラブフェースの上部でヒット」してしまいます。
インパクト時、グリップを前方に出さないためには、アドレス時よりも前重心にならないことと、ダウンスイングからインパクトにかけて、グリップを体の近くに引き付け続けることが重要です。
グリップを引き付け続ける、ということは『理想的なフェースターン』にもつながる部分です。フェースターンについては下記記事をご覧ください。
ヘッドスピードよりもバックスピン量に着目する
『飛距離アップ』となると、『ヘッドスピード』となりやすいですが、まずは『より速いヘッドスピード』より『より理想値に近いバックスピン量』を追い求めた方が、飛距離アップにつながりやすいです。理想的なバックスピン量を獲得して、さらなる飛距離アップを目指す場合、『より速いヘッドスピード』目指すことを視野に入れると良いと思います。
スコアメークするためにはショートゲームが大切。ですが、やはりドライバーで飛距離を出すこともゴルフの醍醐味。飛距離アップのために理想的なバックスピン量の獲得を目指しましょう。