10月に入り、日本のプロゴルフツアーが佳境を迎えます。と同時に、賞金王を争う選手が絞られてくる時期です。
男子は、9月26日から29日に開催されたパナソニックオープン終了時点で、石川遼選手が賞金王争いの首位を走り、石川選手を今平周吾選手が2番手で追いかける展開になっています。
今シーズン復活を遂げた石川選手と、安定感抜群の今平選手の熾烈な賞金王争いに期待したいところです。これからの秋のシーズンは賞金総額が高額な大会も多数あり、ドラマチックな展開が期待できます。
史上3人目の20代で2度目の賞金王なるか 賞金王争い首位の石川遼を今平周吾が追う(SPAIA)
同じ舞台で戦うのは2018年シーズンから
石川選手と今平選手は1学年差(石川選手が上)であるにも関わらず、同じ舞台を主戦場にして1年間フルに戦うのは2018年のシーズンからです。
今平選手が、レギュラーツアーの下部ツアーで結果を残し、レギュラーツアーを主戦場にした時は、石川選手はアメリカを主戦場にしていました。石川選手が再び日本を主戦場にしたのは2017年の秋からです。
2018年は今平選手が賞金王になり、石川選手は賞金ランキング22位。「石川VS今平」では、今平選手の完勝となりました。
しかし、今シーズンは石川選手が賞金王争いで首位を快走しています。このまま石川選手が突っ走るのか、今平選手の追い上げや逆転はあるのか、はたまた、他の選手が2人の間に割って入るのか、見ものですね。
高校時代に行き違う2人
先述したように、石川選手と今平選手は1学年差です。普通なら、高校時代などのアマチュア時代に、試合で多く相まみえることがあります。
しかし、石川選手は中学3年生でプロツアー、マンシングウェアKSBカップを制した翌年、日本ジュニア(15歳から17歳の部)で史上最年少、15歳11か月で優勝した後、プロ転向し、ジュニア競技を含めたアマチュアの試合に出場しなくなりました。
そして、今平選手は、石川選手が制した翌年の日本ジュニア(15歳から17歳の部)で、石川選手の史上最年少優勝の記録を塗り替える、15歳10か月で松山英樹選手を下して優勝しました。その後、高校を退学し、アメリカのIMGアカデミーに留学します。
こういった流れで、1学年差であるものの、2人は近くで戦うことがあまり無かったのです。
「AON」の次は「IMI」
青木功、尾崎将司、中島常幸、3名のプロはゴルフ界のレジェンド的存在です。それぞれがしのぎを削っていく中で、それぞれのイニシャルを取った「AON(エーオーエヌ)」は1時代を築きました。
石川遼、松山英樹、今平周吾、3名は、それぞれのイニシャルをとって「IMI(アイエムアイ)」としてこれからもゴルフ界を引っ張っていく存在になるでしょう。
松山選手はUSPGAツアーで戦っています。石川選手も今平選手もUSPGAツアーで戦うことを目標にしています。「IMI」全員が、USPGAで躍動するシーンを見てみたいものですね。