一般的にバンカーショットは、「フェースを開き、開くと右を向くので、その分アウトサイドインのヘッド軌道(左に振る)でスイングする。そのためにスタンスはオープン(左を向く)」と言われています。
しかし、それは基本としない方が良いでしょう。‟そういう打ち方が必要な場合もある”という、応用としてとらえ方が良いです。
そもそも、ロフト角があるウェッジでフェースを開いても、フェースはさほど右へ向かない。例えば、ロフト角0度のクラブのフェースを開けば右を向くが、90度のクラブのフェースを開いても右へ向かない。
また、オープンスタンスはダウンブローに打ちやすくするためのもの、としよう。
バンカーショットの基本
バンカーショットの基本は”普通に打つ”。フェース向きもスタンスの向きも芝からのショットと同じ、を基本としましょう。
アゴの高さがそれほどでもなく、ボールのライが左足下がりでなければ、普通に打って、バンカーから脱出することができます。
できなければ、バンカーショットの仕方に問題があるのではなく、普通に打つ時のスイングに課題があるということです。
バンカーショットの応用
普通に打っては、超えられないアゴが高いバンカーや、左足下がりの場合に、フェース開いたり、オープンスタンスにしたりします。
バンカーからピンまでの距離が近く、‟脱出”ではなく‟寄せる”を狙う場合、ランを使えません。この場合も、フェースを開くなどの、応用の技術が必要になります。
ツアー選手の共通点
ツアー選手のバンカーショットを見ているとスタンス幅を広く、ハンドダウンでアドレスしています。
これはフェースを開く際に必要なものです。グリップエンドの位置を変えずにフェースを開くと、ヒールが浮きます。そこで、バウンスを使うためにはグリップエンド、つまり手元を下げてヒールを下げる必要が出てくるのです。
以下の記事ではバンカーショットに定評がある、西村優菜選手と吉田優利選手のスタッツやスイングを絡めて解説しています。ご一読ください。
- サンドセーブ率
- バンカーショットの仕方
- 基本と応用を分けて考える
- シード権獲得へ
22年の米ツアー最終予選会を突破し、23年から米ツアーを主戦場としている西村優菜は、今季もシード権を獲得し、25年も米ツアーを主戦場にする。
西村と同学年で、ともにアマチュア時代はナショナルチームで切磋琢磨した吉田優利は、今月初旬にアメリカで開催された米ツアー最終予選会を無事突破し、2年連続同じルートで米ツアーを主戦場にする権利を獲得した。
スタンスやフェースの向きは……西村優菜と吉田優利、バンカーショットに定評がある2人の共通点とは https://t.co/pZ7ATtTfpf
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