ショートゲームが大切な理由

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グリーンの近くまでは少ない打数でたどり着きながらもそこから打数を重ねて、終わってみればそのホール大たたき。そんな経験をしてきた(している)ゴルファーは多いと思います。2打ほどでグリーンの近くまで来ているのに終わってみたら8打、とかになってしまうと気落ちしますよね。

そんな経験が増えれば増えるほど「ショートゲームは大切だな」と感じますが、果たして実際のところどの程度大切なのでしょうか。

アメリカでは一般的なものになっているSG(ストローク・ゲインド)指標を考案したコロンビア大学ビジネススクール教授のマーク・ブローディ著「ゴルフ データ革命」には興味深い内容が記されています。

通説とは異なり、初級者と上級者、アマチュアとプロ、平均的なプロと一流プロのスコアの差の2/3をロングゲームが占めることがこの研究で証明された。実力に差があるどんなゴルファー同士にも当てはまるため、ゴルフにおける普遍の真理に限りなく近い

「この研究」とはSG指標を使い、プロだけでなく、平均スコア90や80のゴルファーのデータも採取しながら進めた研究のことです。

スコアメイクの為にはピンポジションに関係なく、グリーンセンターを狙うべき

マーク・ブローディ氏は自信を持って「一般的に言われているほどショートゲームは重要でない」と述べています。「ゴルフ データ革命」を読んでも、過去の筆者の経験をあらためて振り返ってみても、この理論には納得できるものが大いにあります。スコアメイクの点では「ショートゲームよりロングゲームの方が重要」と思って良いでしょう。

ただ、ゴルフをより進化させるためには、ロングゲームよりショートゲームに重点を置いた方が良さそうです。なぜなら、より良いスイング作りに効果があるからです。アイアンやドライバーでのロングショットのためにも、より良いショートゲームに向けた取り組みが必要です。それに、マーク・ブローディ氏は、ショートゲームは一般的に言われているほどではないものの、重要ではあることに変わりはない、と述べています。スコアメイクの点でも、やはり重要なのです。

小さいスイングが大切。とはいえ、ミドルアイアンや、ドライバーで小さいスイングを反復練習することは、プロを目指している練習量が豊富なジュニアゴルファーならまだしも、練習量に限りがある一般のゴルファーには、地味すぎて酷な練習となります。同じ小さなスイングでも、ショートゲームとなれば、実践的な取り組みにもなるので、楽しみながら集中して取り組めるのではないでしょうか。

ドライバーばかり練習してもドライバーショットが進化するとは限りません。ロングゲームの練習過多はスイングが退化する恐れもあります。一方、ショートゲームに基本的には練習過多は存在しません。ロングゲームとは違いどれだけ練習してもデメリットはほとんどありません。

ショートゲームに目を向けて、ゴルフゲーム攻略を目指しましょう。

100ヤード以内のショートゲームが大切な理由(SPAIA)