岡上貞夫著「ゴルフは名言でうまくなる(幻冬舎新書)」は、世界の有名プロゴルファーによるゴルファーにまつわる名言を集めたもので、上達志向のゴルファーにとって知っておくべき名言がたくさん書かれており、その名言の意味が詳しく説明されています。
今回は「アプローチとパッティング」についてです。
「グリップとアドレス」編、「スイングとリズム」編は下記関連記事よりご覧ください。
ゴルフはゴロフ by青木功
アマチュアゴルファーは、フワッとした高く球が上がるアプローチショットに魅力を感じ、それを目指しがちです。しかし、球を高く上がるほど”ハイリスクローリターン”のショットになります(プロは”ハイリスクハイリターン”になります)。
球を上げるショットはダフリやトップを誘発しやすくなります。一方、ボールを転がすアプローチショットは、大きなミスを抑えられることができます。
転がしは、大たたきにつながるような大きなミスが起きにくく、悪くともアプローチ+パット2回の3打で収まるだろうし、アプローチかファーストパットのどちらかがよければ2打で済むことだって多くなる。
ただ、転がすアプローチは難しい部分もあります。球を上げるショットに比べて、上り下り左曲がり右曲がり、といったグリーン上の傾斜をきっちり読む必要が、キャリーよりランの割合が大きいアプローチショットほど出てきます。
パッティングで1番大事にしているのは、スピードだ。 byジョーダン・スピース
ジョーダン・スピース選手はパッティングの名手として知られています。「調子が良い時はどこからでも入る」と言われるほどに。
また、カップを見たままストロークする選手として知られています。ボールを見たままストロークするのではなく、カップを見たままストロークするのです(ターゲットを見たままストロークすることの効果については実証した研究もあります)。
そんなジョーダン・スピース選手が「パッティングで一番大事にしているのは、スピードだ」とのこと。ここにある「スピード」は「距離感」というワードに置き換えることができると思います。つまり、パッティングで一番大事にしているのは「距離感」だということですね。方向性より距離感が大事だと。
方向性がどれだけ良くても、距離感が合っていないと入ることはありません。一方、方向性が多少合っていなくても、距離感が合っていると、入る可能性があります。
距離感が大事だと言っている、ジョーダン・スピース選手本人のパッティングは、カップの奥の壁にボールが当たるぐらいかなり強気なので、あまり説得力が無いと言えば無いのですが……。
どのぐらいのスピードがいいのかというと、アメリカで「カップをどれぐらいオーバーするようなスピードが1番入るのか?」というテーマで実験を行っており、その結果は約40cmとなった。
これはおそらく、以前当サイトでも紹介した、マーク・ブローディ著「ゴルフデータ革命」から引用していると思われます。
ジャストタッチよりも約40cmオーバーの強さが1番カップインしやすい、ということですね。
ジョーダン・スピース選手が言っている「パットで1番大事なのはスピードだ」の”スピード”と40cmオーバーがどの程度リンクしているのかは分かりませんが、1つ言えることは、”パット巧者”と言われている選手は、”強め”のパットです。
ゴルフは名言でうまくなる(幻冬舎新書)
参考価格:885円(税込)