岡上貞夫著「ゴルフは名言でうまくなる(幻冬舎新書)」という本の内容を紹介します。この本には世界の有名プロゴルファーによるゴルファーにまつわる名言を集めたもので、上達志向のゴルファーにとって知っておくべき名言がたくさん書かれており、その意味が詳しく説明されています。
今回は「ゴルフは名言でうまくなる(幻冬舎新書)」の中の「第1章 グリップとアドレス」より、名言を抜粋し紹介します。
「悪いグリップから、いいスイングは生まれない」by ハーヴィー・ペニック
故・ハーヴィー・ペニックとはゴルフレッスンの神様と言われている人物で、トム・カイトやベン・クレンショーなど、世界ゴルフ殿堂入りを果たした偉大なプロゴルファーを育てました。
そういった指導実績が評価され、ハーヴィー・ペニック自身も世界ゴルフ殿堂入りを果たしました。
その、ハーヴィー・ペニックはグリップに3つの基本を掲げていたようです。
- 親指と人差し指の付け根で作られるV字が指すのは、アゴ~右肩の範囲とする
- 両手とも、親指と人差し指の付け根の間に大きな隙間を空けてはならない
- 親指と人差し指の付け根で形作られるV字が指す方向は、両手とも同じにする
どれも納得できるポイントですね。
時代が進み、クラブが進化した今。この3つのポイントがマストかというとそうではありませんが、「手とクラブの一体感」「ゆるみすぎず、力みがない」といったポイントを実現させるためには、基準として意識して良いポイントと言えそうです。
プレーヤーがクラブとつながっているのは唯一グリップであることを認識すれば、スイングをあれこれ改善しようとするよりも、まずはいいグリップをすることが肝要だということをご理解いただけると思う
まさにその通り!!
「グリップは手だけのものではない。両足の「グリップ・オブ・ザ・グラウンド」は、手のグリップに勝るとも劣らない」by ウォルター・へーゲン
ウォルター・へーゲンは、メジャー大会に11勝し、プロスポーツ選手として生涯に100万ドル以上稼いだ最初の選手と言われています。
「足裏のどこに体重がかかっているか」など足裏のセンサーを鋭敏にすることは大切です。クラブの掴み方(握り方)と同じぐらい、地面の掴み方(握り方)は大切です。
指で地面を掴むイメージを持つと、つま先に体重がかかりすぎてしまうので、足裏全体で地面を掴むイメージを持ちましょう。
「ゴルフの上達を望むなら、「自然に立つ」ことを学ぶしかないのである」by 中部銀次郎
”プロよりも上手いアマチュア”として有名なのが故・中部銀次郎氏です。
”自然に立つ”と言っても、ただ単に楽な姿勢で立てば良い、というわけではありません。「安定感」「末端の脱力感」「足裏に体重を感じる」などのポイントをクリアした上での”自然に立つ”です。
これは、基本的にはゴルフのアドレスのことを言っていると思いますが、アドレスだけでなく、コースラウンド中、さらには日常生活の上でも心がけると、アドレスでの”自然に立つ”につながるでしょう。
「ゴルフでは、もっとも簡単なものが最も難しい。すなわち、「力を抜け」と「ゆっくり振れ」by ヘンリー・コットン
理論家として知られていたヘンリー・コットン氏は全英オープンを3回制覇しただけでなく、キャリアの後半は指導者としても活躍しました。
もそんなヘンリー・コットン氏が言っていたことが「ゴルフでは、もっとも簡単なものが最も難しい。すなわち「力を抜け」と「ゆっくり振れ」」です。
スコットランドの古い諺に「Slow back,slow down」という言葉があるように、速すぎるスイングはよくないと、多くの選手も明言を残している
「グリップとアドレス」の章に書かれるべきものではないように感じますが、本にはこの章に書かれているので、ここで紹介します。
多くのゴルファーは言われたことがあるでしょう、「力が入ったね~」「早かった、もっとゆっくり!」と。
しかし、単に「力を抜こう」とか「ゆっくり振ろう」とするだけでは、たまにうまくいくことはあっても、安定してそういうスイングをすることはできません。どうしても力が入ってしまったり、タイミングが早くなってしまうものですよね。
小手先で「脱力感」や「テンポ・タイミング」をコントロールしようとしても解決しないのです。体幹部と末端部の連動性を高めることで、安定的に力を抜くことや、ゆっくり振ることができます。
ゴルフは名言でうまくなる(幻冬舎新書)
参考価格:885円(税込)