アドレスを決めるまでの手順をプレショットルーティーンと言います。最終的に「バランスよくアドレスする」ことが重要ですが、「どのような手順でアドレスを決めるか」も重要なポイントになります。ツアー選手を見ると、プリショットルーティーンが一定です。
- 素振りをする
- 目標を定める
- スタンスを決める
- 足踏みをする
などの動作が一定で、流れがあります。
このルーティーンには、1つ1つ意味がありますが、意味を度外視して、「いい感じだな」と思うツアー選手のルーティーンを真似してみるのもおすすめです。
プリショットルーティーンからがアドレス
最終的になったアドレスが同じに見えても、そのアドレスになるまでの手順や流れが違うと、実際は違ったアドレスになってしまいます。表面的には同じでも、根っこの部分で違ってきてしまうのです。
例えば、猫背の体勢で数歩歩いてボールを前にして背筋をわざとらしく伸ばしながらアドレスをセットしていくのと、良い立位姿勢から数歩歩いてボールを前にして自然にアドレスをセットしていくのとでは、最終的に決めたアドレスは同じに見えても、実際の体のバランスは違ったものになります。
基準となるプリショットルーティーン
プリショットルーティーンに「これが正しい」というものはありません。個性があってよいものです。ただ、基準(に近いもの)を知っておく必要はあるでしょうから、基準を示してみたいと思います。
- 飛球線後方で素振り
- ターゲットを定める
- 数歩歩いてボールに対峙する
- クラブヘッドをセットする
- スタンスを決める
- ターゲットを目で最終確認
①飛球線後方で素振り
ボールのすぐ手前(ボールと対峙する向き)で素振りをするゴルファーが多いですが、飛球線後方で素振りをするようにしましょう。飛球線後方で素振りをすることで、打ちたい弾道のイメージと、するべきスイングのすり合わせがしやすくなります。
また、この後にするターゲットを定める際に必要なスパット(ボールの少し先の目印)を正確に定めやすくなります。
②ターゲットを定める
狙う方向に関するイメージを高めていきます。ターゲットを定めて、スパットを決めて、体やクラブの向きのイメージを高めていきます。
③数歩歩いてボールに対峙する
できれば歩数も決めて、実際にアドレスするポイントに歩いていきます。
④クラブヘッドをセットする
最初にスタンスの位置を決めようとしがちですが、まずは②で定めたターゲットに合うようにクラブヘッドを片手(右手)でセットします。フェースの向きやライ角に気を配りながら決めていきます。
⑤スタンス、アドレスを決める
スタンスやアドレスはクラブをセットした後に決めます。ペタペタと足踏みをしながら決めていきます。そして、グリップを完成させます。
⑥ターゲットを目で最終確認
アドレスが決まったら、ターゲットを目で確認します。そして、スイングスタートです!
”雰囲気を出す”ことは大切
”雰囲気を出す””カッコつける”というのは大切です。「かっこいいな」と思うツアー選手のプリショットルーティーンを真似することは有効です。
全選手上記①~⑥の手順通りにしているわけではありませんが、近いものは感じるでしょう。
ビギナーゴルファーであっても、「かっこつけているみたい」などと恥ずかしがらず、思いっきり雰囲気出したプリショットルーティーンにトライ、確立してみてください。継続することで、次第にプリショットルーティーンの意義を感じ取ることができると思います。
一定のプリショットルーティーンは一定のリズム&テンポを生み出す
ショットが安定しているゴルファーは、一定のリズム&テンポを刻んでスイングしています。プリショットルーティーンを一定にすることで、より一定のリズム&テンポの獲得が近づきます。
「どのようなスイングをするか」だけでなく「どのようなプリショットルーティーンにするか」を考えることも、プレーの質を上げる為には重要なポイントです。ボールをひたすら打つだけでなく、1球1球リセットし、ルーティーンの練習も取り入れてみましょう。より洗練されたプリショットルーティーンを目指して。