ブリヂストン伝統の美しい顔を継承したTOUR B(ツアービー)の200MB・201CB・202CBPアイアンがデビューしました。プロが求める操作性を発揮するマッスルバックアイアンの「200MB」、本格派キャビティアイアンの「201CB」、高性能ポケットキャビティアイアンの「202CBP」。美しい顔を損なわずに、最先端のテクノロジーを駆使した仕上がりになっています。ロゴがクールでカッコイイ、所有感を得られるデザインです。
ブリヂストン TOUR B アイアン 3モデル
TOUR-B 200MBアイアン
ザ・マッスルバック、というデザインです。小ぶりなヘッドで、フェースプログレッション値が小さく、プロ、上級者が存分にパワーやテクニックを駆使できる構造です。男子プロ並みのヘッドスピード(ドライバーで48m/s)が適しているヘッドです。
薄いトップブレードと薄いソール、正面から見ても分かります。360°クラブヘッドを見るとかっこよさや操作性の高さが分かると同時に、難しさが伝わってきます。かっこよさに惹かれて使う方は、シャフトをカスタムして使う必要があります。
TOUR-B 201CBアイアン
グラビティコントロールデザイン
長い番手は安定性、寛容性を重視するべく、キャビティを深くし、キャビティのブレード側の肉厚を凹にしています。一方、短い番手は、操作性を重視するべく、キャビティを浅くし、キャビティのブレード側の肉厚を凸にしています。
フェースのヒール~センターはインパクト時ヘッドを入れやすく、センター~トゥは当たりと抜けの良いソール形状を採用しています。
高弾道スリット構造(#4、#5)
低重心高MOI設計としながら、打点部に台形状に厚肉部を残して打感を損なわないように設計されているなど、ロングアイアンに求められる高さのある飛びと許容性を追求しています。
慣性モーメントのこと。数値が大きくなるほど回転しにくく(ぶれにくく)なり、数値が小さくなるほど回転しやすく(ぶれやすく)なる。つまり、「高MOI」ということは、インパクトの衝撃でフェースが開いたり閉じたりしにくい、ミスヒットにに強いということを表している。
TOUR-B 202CBPアイアン
パワースタビライザー
トゥ側の剛性を高めるためにパワースタビライザーを搭載しています。これにより、余計な振動が抑えられ、打感好悪場したとのこと。また、番手ごとに配置場所をフローさせることで許容性と操作性を最適化しています。
360°スリットポケットキャビティ
ミスへの許容性と反発性能を高める360°スリットポケットキャビティ構造を全番手に採用し、スウィートエリアが拡大したことで飛距離性能と許容性が向上しました。
スペックを比較
3つのモデルのスペックを比較するとロフト角とフェースプログレッション値が異なっています。ロフト角が小さくなるほど飛距離が出やすく、フェースプログレッション値が小さいほどつかまりやすくなります(グースネック)。3つのモデルを比較すると、202CBPが最も飛距離が出て、つかまりやすいことになります。ちなみに7番アイアンのライ角はどのモデルも同じ62°です。
200MB・201CB・202CBPの「ロフト角(#7)」「フェースプログレッション(#7)」 | ||
ロフト角(#7・°) | フェースプログレッション(#7・mm) | |
200MB | 33 | 4.55 |
201CB | 31.5 | 4.35 |
202CBP | 30 | 3.85 |
試打計測データ
3モデルのアイアンを試打しました。使用した弾道測定器はSKYTRAK。使用球はタイトリストのProV1です。「飛距離」「左右ブレ」「スピン量」「打ち出し角」をピックアップし、左右ブレ以外の項目の平均を計算しました(左右ブレの平均を計算しても意味がないので計算しませんでした。+5ヤード(5ヤード右)と-5ヤード(5ヤード左)の平均は0ヤード(まっすぐ)、となっていまうので)。
TOUR-B 200MBアイアン
使用したクラブのシャフトはダイナミックゴールドのS200です。
200MBアイアン 弾道測定結果 | ||||
飛距離 (Y) |
左右ブレ (Y) |
スピン量 (rpm) |
打ち出し角 (°) |
|
1 | 145.2 | -6.7 | 5463 | 18.5 |
2 | 133.5 | -2.5 | 5832 | 15.7 |
3 | 129.6 | -3.6 | 4980 | 15.1 |
4 | 130.8 | -3.8 | 5518 | 16.8 |
5 | 144.3 | 0.8 | 5952 | 17.8 |
6 | 138.6 | 3.9 | 5394 | 18.1 |
7 | 141.5 | 1.8 | 5497 | 18.2 |
8 | 138.1 | 1.7 | 5684 | 16.9 |
9 | 132.6 | 1.3 | 5071 | 15.3 |
10 | 147.0 | -2.0 | 5755 | 17.9 |
平均 | 138.1 | ー | 5515 | 17.0 |
TOUR-B 201CBアイアン
使用したクラブのシャフトはN.S.PRO モーダス3 105 TOUR(S)です。
201CBアイアン 弾道測定結果 | ||||
飛距離 (Y) |
左右ブレ (Y) |
スピン量 (rpm) |
打ち出し角 (°) |
|
1 | 149.1 | -6.7 | 5463 | 17.1 |
2 | 143.2 | 6.1 | 5775 | 17.4 |
3 | 137.1 | 5.2 | 5687 | 16.4 |
4 | 149.5 | 5.2 | 5859 | 17.4 |
5 | 142.5 | -2.3 | 5647 | 17.0 |
6 | 150.2 | -1.7 | 5585 | 18.6 |
7 | 147.0 | -8.3 | 5607 | 16.4 |
8 | 146.6 | 9.8 | 6100 | 18.4 |
9 | 135.7 | 2.0 | 5799 | 14.8 |
10 | 145.7 | 6.6 | 5795 | 17.9 |
平均 | 144.7 | ー | 5732 | 17.1 |
TOUR-B 202CBPアイアン
使用したクラブのシャフトはN.S.PRO モーダス3 105 TOUR(S)です。
202CBPアイアン 弾道測定結果 | ||||
飛距離 (Y) |
左右ブレ (Y) |
スピン量 (rpm) |
打ち出し角 (°) |
|
1 | 150.7 | 4.5 | 5427 | 17.7 |
2 | 148.0 | 4.2 | 6109 | 16.8 |
3 | 150.8 | -1.7 | 5744 | 16.9 |
4 | 134.4 | -16.5 | 5892 | 16.3 |
5 | 145.5 | -4.1 | 5267 | 15.7 |
6 | 149.8 | 0.0 | 5628 | 17.4 |
7 | 147.4 | 2.4 | 5583 | 16.9 |
8 | 145.2 | -2.4 | 5471 | 16.0 |
9 | 148.3 | 4.9 | 5497 | 17.5 |
10 | 153.1 | -3.5 | 5578 | 16.5 |
平均 | 147.3 | ー | 5620 | 16.8 |
試打計測データ 平均
平均 | |||
飛距離 (Y) |
スピン量 (rpm) |
打ち出し角 (°) |
|
200MB | 138.1 | 5515 | 17.0 |
201CB | 144.7 | 5732 | 17.1 |
202CBP | 147.3 | 5620 | 16.8 |
試打レビュー
ビジュアルは難しい順でかっこいいです。200MB、201CB、202CBPの順です。操作性も同様の順で高いです。ただ、かっこいいクラブは難しいんです。その方式に違わず、200MB、201CB、202CBPの順で難しいです。
測定データとしては、スピン量は200MBの時が最も少なかったですが、トップが多かったので、ある程度ミートすることができれば、スピン量は最も多い平均値が出ていたと思われます。
打ち出し角に関しても、トップが多かったので、200MBの打ち出し角が他の2モデルと変わらなかったですが、ある程度ミートしていれば、最も高い打ち出し角だったと思います。
筆者が好感触だったのは201CBです。デザインが良いですし、実際に打ってみても顔や打感など、とても好感触でした。シャフトも今回試打したモーダス3 105TOUR(S)がちょうどよく感じました。ヘッドの芯でとらえた時の当たりは200MBも良いですが、いかんせん難しさが先に立ってしまいます。
ザ・ブリヂストンといった感じの200MBと201CB。近代的な構造の202CBP。今回のTOUR-Bシリーズは、あらゆる層のゴルファーが満足できる出来栄えだと言えそうです。
200MBアイアン
参考価格:116,160円(税込)(6本セット)
201CBアイアン
参考価格:118,800円(税込)(6本セット)
202CBPアイアン
参考価格:106,920円(税込)(6本セット)