松山英樹をより深く知ることができる本
日本人初のメジャー制覇をマスターズで達成した松山英樹選手の、初の自叙伝が発売されました。これまでも、松山選手の本を出す話はあったようですが、断っていたようです。
しかし、マスターズを制したことで考えが変わったようで、本を出すことにした理由が下記の通り述べられています。
ゴルフを愛するたくさんの方々、若いゴルファーたちや将来を担っていく子どもたちに伝えることに可能性を感じ、ライターの方のお力を借りてまとめたのが本書です。
筆者はもちろんゴルフファンで、松山選手がアマチュアでマスターズに出場して、ローアマチュアを獲った頃はすでに松山選手に注目していましたが、知らなかった事実がたくさん語られていました。さらに、ゴルフと出会った幼少期から、中学、高校、大学、プロ、米ツアー、その時その時にどういうことがあり、どういう想いでいたかを、松山選手のリアルが感じられるような口調で語られています。
松山英樹 略歴
1992年2月25日、愛媛県生まれ。プロゴルファー。血液型はB型。4歳でゴルフを始め、明徳義塾高校から東北福祉大学へ進む。2010年「アジアアマチュア選手権」で優勝。2011年、4大メジャー「マスターズ」で、アジア勢初のローアマチュアに輝いた。同年、日本ツアー「三井住友VISA太平洋マスターズ」を制し、倉本昌弘、石川遼に続く、3人目のアマチュア優勝を達成。プロ転向した2013年に、シーズン4勝を挙げ、ツアーで初めてルーキーイヤーに賞金王のタイトルを獲得した。2014年から主戦場をPGAツアーに移し、「ザ・メモリアルトーナメント」で初優勝。2016年「ウェイストマネージメントフェニックスオープン」で2勝目。「日本オープン」で国内メジャー初制覇。「WGC HSBCチャンピオンズ」でアジア勢として初めて世界選手権シリーズ優勝。2017年「ウェイストマネージメントフェニックスオープン」を連覇。「WGCブリヂストンインビテーショナル」で世界選手権シリーズ2勝目を挙げた。2021年「マスターズ」で日本人男子として4大メジャー大会の初制覇を達成した。
彼方への挑戦 内容紹介
ゴルフファンであれば、どの章もたいへん興味深い内容です。特にプロを志すジュニアゴルファーにとっては、ゴルフの取り組み方について、ためになる内容が随所にあります。「松山英樹を知ることはゴルフを知ること」そんな感じを抱かせます。
はじめに
第1章 夢のマスターズ
- 憧れの地へ
- 美しさと険しさをもつ舞台
- プレーすべきか否か
- 黄昏時の決意
第2章 四国から望む海
- 父との二人三脚
- 一生を左右する原体験
- 子どもが伸びるのに必要なのは機会と経験
第3章 ライバルの存在
- 新しい環境に挑む
- はるか彼方を行くライバルの存在
- セレンディピティの船に乗る
第4章 社の都での研鑽
- 与えられた時間をどう使うか
- 運命は不意に動き出す
- 被災地からのエール
第5章 プロへの階段
- 明確な目標を設定する
- プロより強いアマを目指して
- オーガスタで流れた涙
- プロになり海を渡る決心
第6章 日本の頂点を目指して
- 根拠なき自身がもたらすもの
- プロとはどのようなものなのか
- 魅了される海外のコース
- 生きる伝説との邂逅
- ボロボロでつかんだ頂点
第7章 海外での挑戦
- 知らない土地を仲間と旅する
- アクシデントに遭ったときこそ
- 一打への根拠を求めて
- 海の向こうでの洗礼
- 場が作り出す熱量
- 「ゴルフだけ」が近道ではない
- 道具へのこだわり
- 苦しいときこそチャンスがある
- 教材はいつも目の前にある
- コンプレックスをモチベーションにする
第8章 あの夏の天国と地獄
- 持ち球と逃げる球
- あの夏の天国
- あの夏の地獄
第9章 苦悩の3シーズン
- 試行錯誤の日々
- 何をしてもうまくいかないときもある
- 心の環境を変えてみる
- 運とは何か
- スイングコーチとの出会い
- 自分自身との対話
第10章 夜明け前
- 自分という人間を知る
- マスターズ直前の気づき
第11章 オーガスタの風
- マスターズ初日
- マスターズ2日目
- マスターズ3日目
- 最終日前の不思議な夜
- マスターズ最終日
第12章 その先の景色を求めて
- 袖を通したグリーンジャケット
- 努力の質
- 後進たちへの環境づくり
- うまくいかない、だから楽しい
- 新たな景色を求めて
おわりに
松山英樹 著 「彼方への挑戦」
参考価格:1,650円(税込)