Z打法とは
故・若林貞男氏が(1940~2008)が提唱していたゴルフ理論がZ打法です。Zは「最終的に行き着く究極の飛ばし術」という意味がこめられています。Z打法は、貞男氏の息子、功二氏が受け継ぎ、そのメソッドでレッスン活動をしています。
そのZ打法についてまとめられている書籍が今回紹介する「ゴルフ 奇跡のレッスン!」です。この書籍のコピーの「やるべきことは2つだけ」の2つは次の2つです。
- 体の中心線をブラさず、構えたその場でスウィングすること。
- バックスイングよりもダウンスイングのほうが、クラブがインサイドから下りる軌道を手に入れること
貞男氏がレッスンしていた当時は、現在のようにスイング解析器やスイング映像撮影は一般的ではありませんでした。その中で貞男氏は「プロがやっているようには見えない動き」を見つけ出したのです。プロがやっているようには見えない動きとは、体の中で起こっていることと表面に表れるスイングは異なる、という意味が含まれています。もしこの書籍の中で言われている内容が、当時に言われていたものだとしたら、とても画期的な発見です。
若林貞男(わかばやしさだお 1940~2008) 略歴
78年からプロレッスン活動を開始。独学で構築したスウィング理論によって、多くのゴルファーの飛距離を伸ばし、人気を博す。肩、腰を鋭く切って打つスウィングは「Z打法」と名付けられて注目を浴び、89年にレッスン・オブ・ザ・イヤーを受賞する。30年に及ぶレッスン活動によって、教え子からは多くのシングル、クラブチャンピオン、アマチュア競技の優勝者が生まれ、グラハム・マーシュなどのツアープロもその指導を仰いだ。生涯で指導したゴルファーは1万人を超えると言われている。
若林功二(わかばやしこうじ) 略歴
08年、先代の遺志を引き継ぎ、Z打法の唯一の後継者としてレッスン始める。難解とされたZ打法をやさしく紐解き、悩めるアマチュアゴルファーの技術向上に努めている。18~20年、週刊ゴルフダイジェストにて『帰ってきたZ打法』を連載。現在、都内にてレッスン活動中。
一部引用
書籍に書かれてある内容の一部を引用します。プロゴルファーのスイングが解析され、ゴルフ理論が進化した現在であれば、理解して納得できるものもありますが、ゴルフに科学の力が入る前の当時では、書かれている理論に納得できないゴルファーは少なくなかったかもしれません。
クラブを回すというのは、文字どおりクラブをクルクルと回す動作のことです。先代は、右手1本で持ったクラブを、体の右側で(自分から見て)右に回しながら、「ゴルフのスイングって、こんな感じなんだよ」と、教えていました。
プロのスイングを見ると、体(肩)が回っているように見えるかもしれません。だからといって、意識的に体を左右に回してしまうと、ゴルフスウィングとはまったく違う運動になってしまうのです。
目次
- プロローグ
- 人生最高の飛距離を手に入れよう
第1章 腰を切って腕を突く ~体の使い方~
- 体を回す意識が上達を妨げる
- 体が回っているように見えるだけ
- 腰を切れば体の向きは自然に入れ替わる
- 重いモノを持ち上げると腰を切る動きになる
- [コラム]バックスイングとフォローの形を確認しよう
- 腰を切る動きでシャドースウィングする
- Z体操で腰を切る動きを体にしみ込ませる
- Z体操と実際のスウィングの違いを知る
- 腰だけを動かしても腰は切れない
- 腰は横、肩はタテに使う
- 重いモノを揺らして肩をタテに使う感覚をつかむ
- 肩をタテに使うためには体の側面を伸び縮みさせる
- ハンドルを切るようにシャドースイングする
- ダウンスイングで両肩の線は右回転する
- 腰を切る動きでクラブを振ってみよう
- 腕は体に対して前後に動くものである
- 腕を突けば腕は体の正面に保たれる
- 腕はあくまで動かされることが大切
- バックスイングでは左腕を体の前に突く
- ダウンスイングでは右腕を体の前に突く
- 両手を離したグリップでスウィングしてみよう
- 「腰を切る」と「腕を突く」はふたつでひとつの動きである
第2章 クラブを回せば、すべてうまくいく。
- プロの軌道をなぞってもプロの軌道では打てない
- 回すのは体じゃない。クラブなんだ。
- クラブを回せば悩みの大半は解消される
- プロはみんなループの動きで打っている
- クラブを回せば自然にクラブはインから下りる
- 背中に上げて背中から打て
- クラブを回すとフェースは勝手に返る
- 助走距離が長くなるからスピードが出る
- まずは左腕を右にねじる動きを確認する
- 体の右側でクラブをクルクル回してみよう
- 左腕をねじる動きでバックスイングしてみる
- [コラム]腕をねじタイミングで円の大きさが変わる
- クラブを回しながら切り返す
- クラブが右肩より下を通っているか?
- 肩の右回転でクラブを右に回していく
- おヘソが右を向くくらい左腰を切れ
- プロはみんなおヘソを目標に向けて打っている
- グリップエンドが見えるフォローを目指す
- クラブを回して球を打ってみよう
- ゴルフは行った道を戻らない
第3章 スウィングに磨きをかける ~ポジションごとのチェックポイント~
【アドレス】CHECK ちゃんと立てているか?
- 構えが悪いとバランスを崩しやすい
- 重いモノを揺らせる姿勢を探る
【バックスウィング】CHECK① 手先で上げていないか?
- 体で打つためには下半身で始動する
- 机を持ち上げる動きをスウィングに取り入れる
- クラブは下半身に対して少し遅れて上がる
- 足踏みをしながら始動する
- 前後の体重移動を意識してみる
- クラブを回せば手打ちは直る
CHECK② スウェイや起き上がりはないか?
- 右に乗せる意識がスウェイを呼ぶ
- 起き上がる人は重心を下に使う
- [コラム]バックスイングはどこに上げる?
【切り返し~ダウンスイング】CHECK① ループ軌道を描いているか?
- ループか逆ループか
- 逆ループになる人はクラブを回せていない
- 上達はクラブを回せるか否かにかかっている
- 右肩が前に出るから逆ループになる
- 肩を曲線的に動かそう
- 切り返しは背泳ぎだ
- 両手に持ったボールが右回転する動きを目指す
CHECK② 体が左に動いていないか?
- ダウンスイングでは体が右に動く
- 左足に乗らない。左足を踏む
- 左手で引っこ抜くようにダウンスイングする
- 肩を右回転できれば体は右に動く
- 右ベタ足のまま球を打ってみる
CHECK③ おヘソが目標に向いているか?
- クラブを回して打つためにはおヘソを目標に向ける
- 肩をタテに使えばおヘソは目標に向く
- おヘソを目標に向けた構えで打ってみる
CHECK④ クラブを加速できているか?
- 飛ばしたかったらジャンプしろ
- グリップエンドを引き上げるとクラブは加速する
- 力を上に使うほどクラブは加速する
【インパクト~フィニッシュ】 CHECK① 軌道はどうなっているか?
- フォローが悪くてもフォローで直さない
CHECK② バランスよくフィニッシュが取れるか?
- クラブはフィニッシュまで回し続ける
CHECK③ クラブを左に振ろうとしていないか?
- クラブを体の左に振ることはない
CHECK④ スライスしていないか?
- クラブを回せたらスライスはしない
CHECK⑤ 球が左に出ていないか?
- 「ちょうだい」の手で下ろす
CHECK⑥ フックが強くないか?
- おヘソを目標に向ければ体の動きは止まらない
極意
- アドレスがトップ トップがインパクト
- あとがき
若林貞男・若林功二 著「ゴルフ 奇跡のレッスン!」




参考価格:1,760円(税込)