グッドアドレスなくしてグッドスイングはありえません。初心者ゴルファーはアドレスの基本を押さえて、そこから自分に合ったベストなアドレスへと変換させていくことが大切です。今回は上半身と下半身を分けて考えてみたいと思います。
ただその前に正しいアドレスのベースとなる正しい立位について確認しておきましょう。
正しいアドレスとは
正しい立位
頭が前に垂れ下がったり、骨盤が後傾している猫背になっていたり、骨盤が後傾している反り腰になっていたりと、元々の身体の状態にエラーがあるゴルファーも多いです。頭を垂らしたり、背中を丸めてスマートフォンを見る時間が長くなる、世の中の風潮も関係しているでしょう。
そういったゴルファーは、正しい立位をとる事に限界があるかもしれませんが、正しい立位を意識しながらゴルフをする(生活する)ことは良い事ですので、知っておいた方が良いでしょう。
正しい立位は、様々な理論が語られていますが、『基本的立位肢位』を正しい立位とすることにします。左右均等の体重配分で『耳垂、肩峰、大転子、膝関節前部、外果の前方のライン』が垂直に並んだ状態のことです。
正しい立位を基点としてアドレスします。
上半身
背中のライン
上記のように正しい立位がとれていたとしても、いざアドレスポジションをとると、頭が垂れ下がることがあります。上半身のラインを維持したまま正しく前傾姿勢をとる必要があります。
又、頭が垂れ下がらないように意識すると、反り腰になりやすくなります。今度は反り腰にならないように意識すると、猫背になりやすくなります。
ゴルファーそれぞれの体の特性があるので、一律に理想的なアドレスを述べる事は難しいですが、基準は『頭が垂れ下がらず、猫背や反り腰でない』となります。
腕の状態
腕は突っ張らず、脱力させます。肘はほのかに曲がっているイメージを持ちます。ピンッとは伸ばしません。プロにはピンッと、伸ばしているように見える選手がいますが、それは、張りが無い状態で伸びている、状態です。
意図的にピンッと伸ばしている選手がいるとしても、多くのプロゴルファーは、幼少期からゴルフをしており、自然と腕に頼らず体幹主動でクラブを操作することを覚えてきています。
だからまだ良いのですが、大人からゴルフを始めた一般のゴルファーが、意図的に腕をピンッと張ると、腕の動き過剰になったり、手首が不安定になるなど、様々なエラーが起こりやすくなります。
肘が差す方向
右肘
右肘は内側を差す状態が基準になります。脇腹あたりを差す形になります。
右手グリップを理想的なY字形(V字)の向きにすると、上腕が内旋して肘が外(右)を差しやすくなります。腕全体で、クラブに対して手の角度を調整するのではなく、右肘の向きを内側に向けたまま前腕だけのコントロールでY字形(V字)の向きを調整するようにしましょう。
上腕と前腕はそれぞれ独立させて回旋させることができます。
左肘
左肘も内側を差す状態が基準になります。ただ、左手は、右手よりもかぶせてグリップする分、左肘が外(左)を差しやすくなります。
右肘ほど内側を差しませんが、極力、左前腕のコントロールでグリップし、左肘が内側を差すように心がけましょう。
肘の向きを正しくする為には、上腕と前腕を独立させてコントロールする必要があります。それぞれ独立させる為には、腕全体の脱力がポイントです。
両肩のライン
両肩のラインは目標に対してスクエアである必要があります。
右腕が張っていて、右肘が外を差していると、両肩のラインはオープン(左向き)になりやすくなります。
こうなると、スイング中、エラーが多く発生してしまいます。
ゴルフグリップの場合、左手よりも右手を前にするので、右肩が前に出やすくなりますが、右肘や左肘のポジションや差す方向を調整することで、両肩のラインをスクエアにすることができます。
又、ドライバーなど、長いクラブはボールを左寄りに置きます。その左寄りのボールに対して正対してしまうと、両肩のラインは左を向いてしまいます。
ボールの位置をどこにしようと、体の中心ラインに正対するようにし、両肩ラインをスクエアにしましょう。
下半身
両足かかとラインが目標線と平行
”目標に対してスクエアが絶対”ではありませんせんが、スクエアがどういうものかを知っておく必要があります。
左右の体重配分が均等
どのクラブ使用時でも、左右均等の体重配分が基準になります。
つま先側、踵側の体重配分が均等
どのクラブ使用時でも、つま先側、踵側均等のの体重配分が基準になります。
裏腿からお尻にかけてほのかな張り
反り腰にならないように気を付けながら、前腿ではなく、裏腿からお尻にかけてほのかな張りが出るようにお尻を後方へ引きましょう。
グッドアドレスなくしてグッドスイングなし!
アドレスに着目せずに、良いスイングを目指すことは言語同断です。
バランスの良いアドレスは、個人差があるので一律に述べることはできませんが、”基準”を知っておくことはどういった特性があるゴルファーにとっても大切です。
より良いアドレスを、より良いスイングに繋げましょう!