米ツアーZOZO CHAMPIONSHIPが、2023年10月19日から22日に、アコーディア・ゴルフ 習志野カントリークラブで開催されたことは記憶に新しいと思います。
筆者は2日目に同一ホールで、全選手のティーショットを撮影し、各選手のスイングやスイング前後の動きの特徴を調査しました。
注目したポイントがフィニッシュ。一般的に「フィニッシュでは静止するべき」と言われていますが、ツアー選手はフィニッシュでは静止していうるのかどうかについて調査しました。
また、「ドライバーで良いインパクトになった場合はティーは飛ばずに残る」と言われています。この点についても調査しました。
初日終了後1名が棄権となったため、77名を対象とする調査となりました。以下の表が、出場全選手の「フィニッシュで静止しているかどうか」「ティーが残っているかどうか」がわかる表です。
【最終順位順】ZOZO CHAMPIONSHIP2023 出場選手のフィニッシュ
順位 | 選手名 | フィニッシュ静止 | ティー残り |
1位 | コリン・モリカワ | ● | ● |
2位タイ | エリック・コール | ● | |
2位タイ | ボー・ホスラー | ● | |
4位タイ | ロビー・シェルトン | ● | |
4位タイ | 石川遼 | ● | |
6位タイ | ミンウー・リー | ● | |
6位タイ | 久常涼 | ● | ● |
6位タイ | 平田憲聖 | ● | ● |
6位タイ | JJ・スポーン | ● | |
10位タイ | ジャスティン・サー | ● | ● |
10位タイ | エミリアノ・グリジョ | ● | |
12位タイ | イム・ソンジェ | ||
12位タイ | キャメロン・デービス | ● | |
12位タイ | 小平智 | ● | |
15位 | マシュー・二スミス | ● | |
16位タイ | カート・キタヤマ | ● | |
16位タイ | 稲森佑貴 | ● | |
16位タイ | テイラー・モンゴメリー | ● | |
19位タイ | キーガン・ブラッドリー | ● | |
19位タイ | サヒス・ティーガラ | ● | |
21位タイ | リー・ホッジス | ● | ● |
21位タイ | キース・ミッチェル | ||
21位タイ | 永野竜太郎 | ● | |
21位タイ | アーロン・ライ | ● | |
21位タイ | テイラー・ムーア | ● | ● |
21位タイ | ウィル・ゴードン | ● | ● |
21位タイ | ニック・テイラー | ● | |
21位タイ | ハリー・ホール | ● | |
21位タイ | アクシェイ・バティア | ● | ● |
21位タイ | アーロン・バデリー | ● | |
31位タイ | ニコライ・ホイゴー | ● | |
31位タイ | 堀川未来夢 | ● | |
31位タイ | 宋永漢 | ● | ● |
31位タイ | 金谷拓実 | ||
31位タイ | マーク・ハバード | ● | ● |
31位タイ | カルム・タレン | ● | ● |
31位タイ | デービス・ライリー | ● | ● |
38位タイ | ザンダー・シャウフェレ | ● | |
38位タイ | ヴィンセント・ノーマン | ● | ● |
38位タイ | ザック・ブレア | ● | ● |
41位タイ | ニック・ハーディ | ● | |
41位タイ | アダム・スコット | ● | ● |
41位タイ | ジャスティン・ローワー | ● | |
41位タイ | マイケル・キム | ● | ● |
41位タイ | ネイト・ラシェリー | ● | |
41位タイ | イ・キョンフン | ● | |
41位タイ | アダム・スベンソン | ● | ● |
48位タイ | マッケンジー・ヒューズ | ● | |
48位タイ | アレックス・ノレン | ● | |
48位タイ | トム・ホーギー | ● | ● |
51位タイ | トーマス・デトリー | ● | ● |
51位タイ | デービッド・リプスキー | ● | |
51位タイ | アダム・シェンク | ● | ● |
51位タイ | 松山英樹 | ● | |
51位タイ | 中島啓太 | ● | |
51位タイ | キム・ソンヒョン | ● | ● |
51位タイ | ブランドン・ウー | ● | ● |
51位タイ | アンドリュー・ノバク | ● | ● |
59位タイ | キャメロン・チャンプ | ● | ● |
59位タイ | ジョエル・ダーメン | ● | |
59位タイ | ケビン・ユ | ● | ● |
59位タイ | ディラン・ウー | ● | ● |
59位タイ | サム・スティーブンス | ● | ● |
64位タイ | サム・ライダー | ● | ● |
64位タイ | リッキー・ファウラー | ● | |
64位タイ | ベン・グリフィン | ● | ● |
64位タイ | 大西魁斗 | ● | |
68位タイ | マット・ウォレス | ● | ● |
68位タイ | オースティン・エックロート | ||
68位タイ | 今平周吾 | ● | |
68位タイ | トレバー・ウィアブロ | ● | ● |
72位 | ヘイデン・バックリー | ● | |
73位タイ | デービッド・リングマース | ● | |
73位タイ | 岩﨑亜久竜 | ● | |
73位タイ | 蟬川泰果 | ● | |
76位 | タイソン・アレクサンダー | ● | ● |
77位 | ベン・テイラー | ● | ● |
調査結果
フィニッシュで静止する選手は77名中42名で、ティーアップしたティーが飛ばずに残る選手は77名中64名でした。
この日は風が強く、ややフィニッシュで静止しにくい状況でした。基本的にははフィニッシュで静止する選手でも、ミスショットするとフィニッシュが崩れやすくなります。風が強い場合は、イメージ通りのショットを打つこが難しくなるため、フィニッシュが崩れやすくなるのです。
しかし、その中で、フィニッシュで静止した選手が半分以上いました。ジュニア期を含め、過去、「フィニッシュで静止する」という取り組みをしてきて癖づけてきた選手、自然と静止するようになった選手、様々だと思いますが、この結果は一般的に言われているように「フィニッシュは静止するべき」として良いことを示しているのではないでしょうか。
ティーアップしたティーが飛ばずに残る選手がこれだけの割合(64/77)いた結果は、「ダウンブローの度合いが強すぎたり、フェースの上部でインパクトする選手が少ない」ことを示しています。基本的にティーが飛んだり、折れたりするゴルファーはクラブヘッドの入射角や打点の傾向に問題がある可能性があります。
コースラウンドでは、フィニッシュのバランスややティーが残っているかどうかをチェックしてみると、何か発見があるかもしれません。