PING(ピン)のクラブはドライバー、ウッド系、アイアン問わず評価が高いですね。一般ゴルファーもですが、ピンのクラブは契約外のツアー選手も使用しているのが目立ちます。
今回はアイアンについてです。i59とi525アイアンです。デザインは似ていますが、コンセプトや性能は異なります。i59はプロや上級者向けのアイアンで、i525は比較的レベルを問わずに使うことができるアイアンです。
共通することはどちらもカッコいい。他のメーカーは、どちらかといえば搭載されているテクノロジーを全面に押し出したデザインですが、i59とi525は、シンプルです。それが高級感を醸し出し、実際にどちらも高価格帯のモデルです。
見た目で分かる大きな違いはヘッドのサイズの大きさです。全体のフォルム、フェース、ソール、すべてが明らかにi59の方が小さく、i525の方が大きいことがわかります。
i59アイアン
テクノロジー
プロや上級者が好むシャープな形状です。ヘッドサイズが小さいので、その分スウィートスポットが小さくなるのですが、ヘッドのトゥ側とシャフトの先端側にウェイトを搭載することで、ミスヒットに強くしています。
そして溝も進化。マイクロマックス・グルーヴを採用しています。スピン性能向上を狙い、溝の角度や溝の本数もこれまでのモデルから変わりました。
スペック
i525アイアン
テクノロジー
フェースの構造が高強度で薄くして、たわみ効果で最大飛距離を狙っています。ソール幅を広く丸みを持たせてダフリを防止しています。トゥ側にはウェイトを搭載して、ミスヒット時のブレを減らしてます。溝はi59と同じマイクロマックス・マックスグルーブを採用。水の角度や本数を最適化。
飛び系ですが、本格派のテイストも併せ持ったアイアンです。
スペック
i59アイアン i525アイアン 測定結果比較
測定概要
弾道測定器スカイトラックを使用して、試打測定しました。使用球はタイトリストのProV1です。
i59アイアン測定結果
ピン i59アイアン(#7) 測定データ | |||||
H/S (m/s) |
打ち出し角 (°) |
スピン量 (rpm) |
左右ブレ (Y) |
飛距離 (Y) |
|
1 | 38.5 | 21.8 | 6388 | -4.1 | 149.0 |
2 | 38.0 | 22.3 | 6660 | -2.4 | 146.4 |
3 | 38.0 | 21.1 | 6696 | -3.2 | 146.5 |
4 | 37.0 | 21.2 | 7308 | -1.5 | 140.6 |
5 | 38.5 | 21.4 | 6899 | -3.3 | 147.8 |
平均 | 38.0 | 21.6 | 6790 | ー | 146.1 |
i525アイアン測定結果
ピン i525アイアン(#7) 測定データ | |||||
H/S (m/s) |
打ち出し角 (°) |
スピン量 (rpm) |
左右ブレ (Y) |
飛距離 (Y) |
|
1 | 36.6 | 19.8 | 5134 | 2.1 | 157.4 |
2 | 36.9 | 19.6 | 4447 | -10.7 | 162.5 |
3 | 37.3 | 19.7 | 4462 | -8.9 | 165.1 |
4 | 36.9 | 19.1 | 5157 | 1.7 | 159.1 |
5 | 36.8 | 19.2 | 5261 | 6.4 | 157.8 |
平均 | 36.9 | 19.5 | 4892 | ー | 160.4 |
レビュー
i59はミスヒット時のロスを減らすテクノロジーを搭載しているものの、ミスヒットにはシビアな部類に入りそうです。ロフト角が最近のクラブにしては大きいので、飛距離は出ませんが、大きな曲がりは抑えられそうです。打感も玄人好みのやわらかさです。
i525は飛距離が出ますね。i59よりも15ヤードほど飛びました。今回の試打ではi59よりも左右に球が散らばりましたが、ミスヒット時のロスの小ささは良いなと感じました。打感はi59よりかはかたいですが、飛び系の中では柔らかい方に入りそうです。
打ち出し角は、やはりi59の方が出ますね。ただ、i525はi59よりもロフト角が5度小さいにも関わらず、打ち出し角は2度低くなっただけです。ストロングロフトにして飛ばすだけでなく、打ち出し角も確保してグリーン上で止まりやすくすることに成功しているのではないでしょうか。スピン量はi59よりも2000rpm少ないのですが。
デザイン的にもどちらのモデルも一度慣れれば、かなり長く使えるアイアンではないでしょうか。
i59アイアン(6本セット)
参考価格:195,360円(税込)
i525アイアン(5本セット)
参考価格:114,400円(税込)