”初めてのゴルフクラブ”選びはゴルフを始める上で重要なポイントです。「親や知人のお下がり」を使う人もいれば、「最初から人気メーカーかつ最新人気モデルのフルセット」を揃える人もいれば、「とりあえずは初心者向けのハーフセット」で始める人もいます。
初心者におすすめしたいのは、『極力本数を抑えたクラブセッティングでの取り組み』です。
どういうクラブセッティングが理想的か
さて、どれがより良い選択なのでしょうか。コストがかからない「お下がり」か、モデルの新しさや費用のバランスがとれている「初心者向けハーフセット」か、それとも「どうせ使うなら長く使える最新人気モデルのフルセット」か。
少ない本数でゴルフを少しずつ知っていく
お薦めは上記のどれでもなく、「自分仕様のクラブ4本セット」です。初級者は「パター、サンドウェッジ、7番アイアン、ドライバーの4本」だけあれば充分です。フルセットで14本、ハーフセットで7~8本ほどですが、ハーフセットでも『供給過多』です。4本で充分足りるはずです。
それはなぜでしょうか。
長いクラブ(5番アイアンやユーティリティー、ウッド)は上手く打つ事が特に難しく、仮に練習場では打てたとしても、コースで練習場と同じように打つ事は難しいものです。
そういった中で、初級者がコースでの多様な状況下で様々なクラブを使い分ける、というイメージの下で練習やゴルフをしても、うまくいく確率は低いです。ボールに当たらない⇒余計に当てにいく⇒スイング構築困難、と言う流れになります。7~8本、ましてや14本のクラブを目の前にしてしまうと、色々使い分けようとしてしまうのではないでしょうか。
クラブが変わるという事は、長さ重さ等のスペックが変わるということで、構えた時からスイング中まで違う感覚になります。様々なクラブを使い、各クラブのそれを受け入れ整合性を持たせることは容易ではありません。
それらの理由により、できるだけ少ない本数のクラブで練習を積み、コースへ行った方が良いのです。複雑な競技性を持つゴルフに対しよりシンプルに取り組みやすいです。そして、一定の動きを覚えやすい。コースへ行ったとき、クラブを変える回数が減るのでプレーの進行がスムーズになりやすい。など、良い所がたくさんあります。
長い距離が残った時は?
2打目以降距離が欲しい時どうすれば良いか、という部分については、普段よく練習しているミドルアイアン1本のクラブの自信をつけてから2打目以降飛距離を稼ぐことを覚えるプランニングがベターです。
ウッド系のクラブは確かに当たれば飛距離が出ますが、ミドルアイアン1本の自信が無いうちから、ウッド系のクラブを使う事は、リスクとリターンのバランスにおいて、リスクの方が大きくなります。距離の打ち分けに関しても、ミドルアイアンとサンドウェッジだけで充分です。
少ない本数で距離感を磨いていった方が、スキルが上がり、クラブの本数を増やした時、より高い精度で様々なクラブを使って距離を打ち分ける事ができるという部分もあります。もっというと、ドライバーをも抜いた3本でもいいぐらいです。ただ、それはさすがに興ざめ感があるので、一応使う事が無難でしょう。ドライバーはヘッドの大型化が進み、ティアップして打てるクラブなので機能的には易しいクラブでもあります。
4本セットはあまり売っていない
4本セットなど量販店にはありません。ハーフセットから本数を減らして使えば良いのでしょうか?
PINGなど、クラブを1本から販売しているメーカーはあります。また、「はじめてごるふプロジェクト」といったゴルフ初心者にクラブ1本をプレゼントする企画を継続的に実施している、中古ゴルフショップもあったりするので、そういったものを利用し、それに追加してクラブを揃えると良いでしょう。
「ゴルフクラブをどうするか」で上達度合いが変わる
上達する為には工夫が必要です。『ゴルフは時間にもお金にも余裕がある人が上手くなれる』と思われがちですが、時間もお金も最低限のもので上手くなることは可能です。その1つがこういったクラブ選びです。上級者はクラブ選びについて貪欲な傾向がありますが、ゴルフ初心者も、クラブ選びについて考えてみてはどうでしょうか。