人工芝(練習場)の上からのショットの場合、少しダフったぐらいでは飛距離にさほど影響は出ませんが、実際のゴルフでは、少しでもダフると飛距離を大きく損ないます。
人工芝はクラブのソールがすべるように作られていますが、天然芝(コース)はあまりすべりません。少しでもダフると、芝(土)を掘ってしまう形になります。(使用クラブやスイングタイプによって、そのダフる度合いは様々です。ダフってもすべる場合もあります)
人工芝と天然芝の違い
人工芝からのショットでは、芝を打っても芝が削れることはありません。人工芝の下に敷かれているゴム板にはじかれながら、人工芝の上をクラブヘッドがすべります。
天然芝からのショットでは、芝を打つと芝が削れます。そして、芝の下に敷かれている土を掘ることになります。よって、クラブヘッドがボールに当たる前に芝を打ってしまうと、人工芝の場合は、クラブヘッドがすべるのでボールに力が伝わりますが、天然芝の場合は芝(土)の抵抗を受けてしまうため、ボールに力が伝わりません。
人工芝と天然芝の違いを理解しておかないと、練習場でダフっているのにダフっていることに気がつかず、コースラウンドで痛い目に遭うことになりかねません。
少しダフった方が飛ぶことがある
人工芝(練習場)の場合、少しダフってもボールに力が伝わる、と先述しました。むしろ、少しダフったが故に飛距離が伸びることがあります。
ダフった瞬間、うまい具合にフェースが返り、つかまったボールになることがあるのです。しかし、天然芝(コース)の場合はそうなりません。少しでもダフると飛距離をロスします。
練習場(人工芝)から「打ちやすさ」を感じさせる構造にしているクラブがある
ゴルフクラブはたくさんのメーカーが様々なコンセプトの元、しのぎを削って企画、開発しています。その中には、人工芝(練習場)から打った時に良さを体感しやすくなるような構造にしているクラブがあります。
休日を中心に、全国でゴルフクラブの試打会が行われています。そこで「いいな!これ」と感じさせて購入に繋げることを狙うと、そういうクラブを開発することになることがあるようです。
バウンスの作りを工夫するなどして、ダフってもクラブヘッドの抜けを良くし、より人工芝からのショットを安定させ、購買意欲の促進を図っています。
うすい当たりを良しとする
人工芝(練習場)からのショットでは、うすい当たり(ハーフトップほどではないトップ)は手に振動がくるなど、感触は悪いです。しかし、良しとするべきです。
ミドルアイアンの場合、せいぜい20~30ほどの飛距離ロスで済みますし、コース(天然芝)でも同程度の飛距離ロスで済みます。
一方、ダフりは、人工芝からのショットではさほど飛距離ロスが無かったとしても、天然芝からだと30~80ヤードほどの飛距離ロスになる場合があります。
「人工芝からの場合、ダフってもクラブがすべる」ということは知っていても、ダフっていると感じ取れていないゴルファーは多いです。
感じ取れないものをどうすれば感じ取れるか、というのは難しい問題です。まずは、”うすい当たりを良しとする”ことから始めましょう