ROBOT×LASERBEAM(ロボ・レーザービーム)第5巻「プロデビュー戦最終日」

ゴルフ バンカーショット その他

ROBOT×LASERBEAM第5巻の紹介です。まずは、第4巻までのあらすじを振り返ってみましょう。

融通がきかず無表情、クラスメイトからはロボと呼ばれる高校生・鳩原呂羽人。ゴルフの知識はないがレーザービームのようなまっすぐな球を打てるロボは、友人のトモヤからゴルフ部に誘われるが全く興味なし。そんなロボだが超高校級ゴルファー・三浦鷹山と対戦したことでゴルフに目覚め、栄藍学院のゴルフ部に入部しゴルファーを目指す。途中、部員から反感を買うも、努力と非凡な才能が認められていく。そんな時、全国優勝校の東北国際高校との練習試合が決定、高校最強の「帝王」朱雀とのラウンドで、ロボは上を目指す決意を。朱雀の誘いで鷹山の試合を観戦に行くロボ。優勝を経て鷹山はプロ転向を決める。そして再開した二人は大きな舞台での再戦を約束した。3年が経ち、ロボはプロデビュー戦でいきなり遅刻するも、大会2日目をトップタイで終えた。翌日の3日目は、ロボに恩人となつく、外国人選手ドリアンとラウンドするが、なぜかトモヤに敗北予想をして…!?

ROBOT×LASERBEAM

パワーとシャフトのしなり

ロボのプロデビュー戦でロボと優勝争いをするドリアン・グリーンは超パワーヒッターです。そのパワーヒッターぶりを表すように、第5巻の前半では、グリーンのドライバーショット時、ドライバーのシャフトが大きく曲がるシーンがあります。

ゴルフクラブのグリップとクラブヘッドをつなぐ棒の部分を『シャフト』と言います。このシャフトは様々な種類があります。大きくは、スチール(鉄)とカーボンに分けられます。さらにそれぞれ、硬さや重量など様々な特性を持ったものがありっます

どんなパワーヒッターでも、このタイミングでここまでは曲がりません(軟らかいシャフトの場合、曲がります)が、インパクト直前ではこのぐらい反対方向に曲がります。シャフトが一度しなって戻って来た時のしなりが最も大きなしなりになります。よって、シャフトのしなりの表現としてそんなに過剰表現でもありません。切り返し直後や、インパクト直前では、かなり大きくシャフトがしなるのです。

シャフトの種類

上記の通り、大きくは、スチール(鉄)とカーボンに分かれます。基本的にはスチールの方が重く硬い、カーボンの方が軽く軟らかいと言えます。しかし、最近では軽くて柔らかいスチールやm、重くて硬いカーボンなどもラインナップされるようになり、ありとあらゆるプレーや考えを考慮してシャフトを選べるようになってきました

スチールシャフト

主にアイアンに装着するシャフトです。ユーティリティやフェアウェイウッドでも使われています。2000年頃まではタイガー・ウッズなど一部のプロゴルファーは、ドライバーにも装着していました。

カーボンシャフトに比べて重たいシャフトです。ツアープロが愛用する『ダイナミックゴールド』などの重量、硬さ共にハードなシャフトや、一般ゴルファーに使用者が多い『N.S.PRO 950 SERIES』などの軽量スチールがあります。

カーボンシャフト

アイアンやユーティリティ、フェアウェイウッド、ドライバーと、すべての番手で使われています。

アイアンは男性一般ゴルファーは、軽量スチール装着のものを使用する風潮にあります。男性シニア層や、女性の多くはアイアンもカーボンシャフトを使用します。

ただ、最近は”重くて硬め”のカーボンシャフトも出てきたので、一般男性やプロゴルファーも、アイアンにカーボンシャフトを装着するケースが増えてくるかもしれません。

ドライバーのシャフトはプロや一般、男性女性関係なく、カーボンシャフトを使用しています。ドライバーのシャフトはグラファイトデザイン社『ツアーADシリーズ』や藤倉ゴム社『SPEEDERシリーズ』などがプロ、アマ問わず人気です。

パワーの違いによるシャフトのしなりの違い

シャフトのしなりに大きな影響を与えるものがヘッドスピードです。ヘッドスピードを出す大きな要素として『パワー』が挙げられます。パワーがあればクラブを速く振れますからね!?

クラブを速く振ることができるということは、シャフトのしなりとしなり戻りの幅が大きくなります。

よって、ドリアン・グリーンのような筋肉ムキムキのパワーの持ち主はヘッドスピードを出しやすくなり、しなりが大きくなります。よって第5巻の前半にあるような描写になります。

パワーがあれば、シャフトのしなりを大きくできて、飛距離を出しやすくなりますが、しなったまま、しなりが戻らない事があります。そうすると、基本的にはクラブフェースが開いた状態でインパクトを迎える事になるため、ボールが右へ曲がり飛距離が思うように出なくなります。

パワーがあっても、むやみに振り回してしまうと、パワーがある事がデメリットになってしまうことがあるので、注意が必要です

”目玉”のバンカーショット

ドリアン・グリーンはスタートホールで、ドライバーショットを飛ばしすぎたのか、グリーンまで50ヤード地点のバンカーに入れてしまいます。砂質が柔らかいところにキャリーしてしまった事も不運でした。さらに、高弾道で直接バンカーの淵にキャリーしたため、目玉の状態になってしまいます。

ゴルフ 目玉のバンカーショット

ドリアン・グリーンのスタートホール第2打目は、まさにこのような状況でした。ボールが砂に埋まってしまっています。

目玉の場合の打ち方

目玉の度合いや砂の硬さなどによっても変わってきますが、通常のバンカーショットと比べて、フェースは閉じて使います。目玉の場合は、インパクト時、よりクラブヘッドを砂の中にもぐらせる必要があるので、リーディングエッジから砂に入るようにすることで、より深く砂の中にもぐらせることができます。

目玉のショットは”パワー”も必要

目玉はテクニックだけではどうにもならない場合があります。砂の抵抗に負けずに、ボールの下までクラブヘッドを届かせるにはパワーも必要なんです。よって女性はがもし目玉になると困難を極めます。というか、そもそも、一般女性の場合、目玉になるような高弾道にはならないのですが……

目玉の状態からは、バンカーから脱出するだけでも難しく、距離を出すことはほぼ不可能。ドリアン・グリーンのスタートホールの第2打はグリーンまで50ヤード地点で目玉。しかし、ドリアン・グリーンはここからグリーンに乗せてきます。そうです、持ち前のパワーを目一杯使ったのです。その結果、クラブが折れてしまいました。

目玉のショットを打って、クラブが折れたというのは聞いたことがありませんが、そのぐらい目玉からのショットの砂の抵抗、クラブにかかる負荷が大きいということです。

ちなみにドリアン・グリーンは400ヤードのパー4を1オンするようなパワーの持ち主です。

ターフをとる

パー3、163ヤードの8番ホールでのドリアン・グリーンのティショットは、わらじのようなターフ(芝)を取ります。パワーがあるゴルファーほど、深くて長いターフが取れます。

ゴルフ松山英樹ショット

SCOTTSDALE, AZ – FEBRUARY 04: Hideki Matsuyama of Japan plays his second shot on the 11th hole during the third round of the Waste Management Phoenix Open at TPC Scottsdale on February 4, 2017 in Scottsdale, Arizona. (Photo by Jared C. Tilton/Getty Images)

ボールの左側のターフをとる

ボールの左側のターフをとる必要があります。実際、ドリアン・グリーンもボールの左側のターフを取っています。ボールの右のターフを取っているということは、ダフッている(ボールより先に地面にクラブヘッドが当たっている)ということなので飛距離をロスします。

バックスピン

より分厚く、より長くターフを取るほどバックスピンがかかりやすくなります。ダウンブローに打った結果、分厚く長いターフになるからです。ダウンブローに打てば打つほどバックスピン量が増えます。

又、ヘッドスピードが速いことも、バックスピン量が増えるポイントになります。

ゴルフ ボール

バックスピンをかけるために重要なのはクラブとボール

8番ホールのドリアン・グリーンのティショットはピンの奥にキャリーし、強烈なバックスピンがかかり、あわやホールインワンというショットになりました。

ちなみにこのホールのロボは……

まだ、第5巻を読んでいない人がいるかもしれないので書くのは辞めておきましょう。

ただ、どれだけダウンブローに打っても、ボールの左側のターフをとってもラフからはバックスピンがかかりにくくなります。インパクト時、クラブフェースとボールの間に芝が挟まり、摩擦が起きない為、バックスピン量が増えないのです

ドリアン・グリーンほどのパワーの持ち主でも、グリーン上でボールをグリーンで止められず、グリーン奥の池に入ってしまったのはその為です。

歩測

ロボのキャディであるトモヤが歩測をするシーンがあります。歩測とは、歩いて正確な距離を測ることを言います。1ヤード単位で測ります。トーナメント中継を観ていると、選手のキャディが歩いて行ったり来たりしているところを観る事があると思います。それが歩測です。歩測することで、1ヤード単位でより正確な残り距離を把握することができます

通常のゴルフでは、プレーヤー自身がします。基本的には、ゴルフ場のキャディさんは、コース内にある距離表示やメモを使って「残り〇〇〇ヤード」と教えてくれますが、歩測まではしません。

歩測の必要性

目視で、1ヤード単位で安定的に正確に距離を測るということはまず無理です。ただでさえ難しい上に、コースは様々な錯覚が起こります。実際の距離よりも遠く見えたり近く見えたりします。グリーンのサイズや、傾斜の具合等によって実際と感覚に誤差が生じるのです。よって、歩測という手段を使って正確に距離を測ります。

歩測の方法

1歩を1ヤードにして歩きます。その歩数を、距離表示の杭などの、距離表示物が示す距離から足したり引いたりして残り距離を算出します。グリーンから近い場合は、カップの所まで歩測したり、ボールとカップの中間地点まで歩測して、2倍して、残り距離を算出したりします。

歩測の練習

1ヤードは約91センチです。ピッチングウェッジや9番アイアンの長さが約1ヤードです。その幅で歩く練習をする必要があります。最初は91センチの歩幅はかなり大きく感じますが、勢いよく歩くとさほど無理に大きく1歩踏み出す感じではなくなります。

パター練習用マットがある人はパターマットを使って歩測の練習をすると良いでしょう。3ヤードのパターマットであれば、その長さを3で歩く練習をするのです。その他、家に畳の部屋などがあれば、長さが正確に計算できるので歩測の練習ができます。

コースのレギュラーティの距離表示看板とバックティの距離表示看板の間の距離を歩くのも良い練習です。「バックティの距離」-「レギュラーティの距離」の歩数で歩くのです。

歩測練習用、1歩1ヤード確認用として1ヤード刻みで目盛りをカート道路上に記している所を用意しているゴルフ場もあるので、見かけたら練習(チェック)をしてスタートすると良いでしょう。

1歩1ヤードでの歩測練習エリア

まとめ

第5巻ではロボのスーパーショット(レーザービーム)が炸裂します。マンガみたいなショットが炸裂しまくります。ロボのすさまじい能力は無限大でしょうか。

ROBOT×LASERBEAM(ロボ・レーザービーム)

参考価格:440円(税込)