全英オープン1999で起こった世紀の自滅劇。カーヌスティの悲劇

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ゴルフファン歴が長い人なら覚えている人は多いのではないでしょうか。1999年にカーヌスティゴルフリンクスで開催された全英オープンの悲劇を。

最終日最終組でプレーしていた、ジャン・バン・デ・ヴェルデが17番ホール終了時点で2位に3打差をつけており、ダブルボギーでも優勝、といった状況からトリプルボギーを打ち、プレーオフになり、結果敗れる、となった、あの悲劇です。1打目で隣のホールへ球を曲げて、そこからブッシュへ、そこからウォーターハザードへ、1打ペナルティを受けてからのショットはバンカーへ、そして最後約2メートルのトリプルボギーパットをやっとの思いで沈めて、なんとかトリプルボギー。観ていた人が誰も想像することができない展開でした。

筆者も中継を見ていて、テレビ画面から流れてくる光景を鮮明に覚えています。生中継なので日本時間では夜中です。眠かったですが、その眠さも吹き飛ぶ試合展開でした。

ダブルボギーで優勝なのに1打目でなぜドライバーを握ったのか、など最終ホールのマネージメントに疑問が残りました。「最後まで油断せず、この71ホールまでの戦いを貫く」ことに徹したのか、ジャン・ヴァン・デ・ヴェルデの美学なのかは分かりません。

この試合で、ジャン・ヴァン・デ・ヴェルデの名前はゴルフファンに強く印象付けられました。おそらく勝つよりも、強く印象付けられたでしょう。実際、プレーオフの末勝ったポール・ローリーよりも、無名だったジャン・ヴァン・デ・ヴェルデの方が一躍時の人となりました。

この「カーヌスティの悲劇」「ジャン・ヴァン・デ・ヴェルデの悲劇」のようなドラマが起こり得るのが4大メジャーであり、全英オープンかもしれません。

今年はどのようなドラマが起こるのでしょうか。日本人としてはやはり、日本人選手に優勝争いしてもらいたいですね。松山英樹選手はもちろんですが、松山選手だけでなく、小平智選手、宮里優作選手、池田勇太選手、谷原秀人選手、時松隆光選手、秋吉翔太選手、市原弘大選手、川村昌弘選手、小林正則選手、等そうそうたる顔ぶれが出場します。全英オープンは毎年日本人選手が多く出場します。

個人的には日本人とタイガー・ウッズの優勝争いが観たい!タイガーは2008年の全米オープン以来、4大メジャーで勝っていません。2008年の全米オープン、ロッコ・ミーディエートとの死闘、すごかったなぁ~…… おっと、話しがそれてしまいそうなのでこのあたりまでにしておきます。

今年の全英オープンはどんなドラマが起こるのでしょうか。こうご期待です!