夏ゴルフを楽しむために!正しい水分補給で熱中症予防

ゴルフ 熱中症予防コースラウンド中の水分補給 夏ゴルフ

「地球温暖化」がこのまま進み続けると想定した時、夏でもゴルフを楽しみたいゴルファーにとって熱中症予防の為の「水分補給」はより一層重要になってきます。正しい知識を持って適切な水分補給につとめましょう。

運動中の発汗

運動中の発汗量は、運動の時間や強度、個人と体調、気温や湿度などの環境条件等によって異なりますが、激しく運動を行っている場合、毎時1~1.5リットルに達する言われています。又、運動中の発汗量は、運動前後の体重減少量とほぼ同じです。

体内は、一定の一定の範囲内で温度が保たれ、体温が上昇すると、それを冷やすために汗が排泄されます。

運動中以外にも常に温度調節を行っている為常に汗をかいています。排泄している汗は、飲み物や食べ物の中の水分だけで十分な量ではなく、代謝水という体内で栄養素が燃焼した時に作られる水を利用しているのです。

運動のようにエネルギーを大量に使っている時は代謝水の作られる量が増え、体温を下げる為に代謝水を利用するというとても合理的なメカニズムが体内にはあるということですね。

喉の渇き

激しい運動が長時間に及ぶと、体内で水を作り出すことができても、体温を下げるための水が足りなくなります。その為、運動中に給水しなくてはなりません。

「喉が渇いた」という知らせは、突然、何となく起こるものではなく、しっかりとした体内のメカニズムによって脳に知らせがくることによって起きるので、脳に知らせが来たときには、体内は、水不足の信号が点滅していることになります。

この信号が点滅を始める事により、パフォーマンスが下がったり、発汗量が少なくなったり、尿濃縮等が起こります。さらには、信号点滅のまま運動を続けると脱水症になります。

運動中の水分摂取のタイミングは、喉の渇きが知らされる前に定期的に水分補給する事です。喉が渇いてからでは遅すぎます。喉が渇いていなくても、少しずつ何回も給水する事が最も効果的な方法と考えられます。

水分補給の重要性

水は、溶解作用、運搬作用、体温保持といった働きがあります。運動時の体温上昇は、水分の摂取により効果的な発汗を促し、熱を放散させることにより抑制されます。そのため、運動時の水分補給は、パフォーマンスを維持する為の重要な要素となります。

そして、遮熱環境下で発症しやすい熱射病、熱疲労、熱痙攣、熱失神を総称した『熱中症』を予防する為にも適切な水分補給を行う事が重要となるのです。

併せて塩分も必要ですが、一般的に体重の3%の水分を損失すると熱中症を発症しやすくなるので注意しましょう。

摂取する水分はどういったものが良いか

運動中は、水分だけでなく、栄養素やエネルギーも同時に摂取する事が望まれます。汗の成分の99%が水で1%が電解質であり、発汗量が多ければ、電解質が体内から失われる量も多くなります。

では、運動中に摂取する水分はどういったものが良いのでしょうか。最近は、様々な飲料が出てきていますが、一般的に市販されているスポーツドリンクで良いでしょう(アミノ酸が多く入っているものは『アミノ酸飲料』です)。

飲料の中に含まれる電解質や糖質の濃度が高過ぎると浸透圧の関係から水の吸収が阻害されます。その為、体液よりも低濃度の電解質と糖質が含まれているスポーツドリンクが適しています。しかし、スポーツ飲料を水で薄めるのは電解質や糖質の濃度が薄まり過ぎてしまうので良くありません。

練習前・中・後の水分補給法

「汗をかいていない練習前に補給する水分は、水かお茶でも良いです。練習中は先に述べたようにスポーツ飲料が良いでしょう。具体的には『アクエリアス』と『ポカリスウェット』であれば、『ポカリスウェット』の方が糖質などを薄めて作られていないので好ましい」と、神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部栄養学科教授、鈴木志保子氏は言っています。

運動後も引き続きスポーツ飲料を摂取し、体内の状態を健康な状態に保つよう努めましょう。

『夏』には『夏』のゴルフの楽しみがあります。夏を満喫する為に、体調には十分気を配りましょう。