マスターズゴルフトーナメントの中継を観戦していると、アナウンサーが「〇〇選手、これからアーメンコーナーに入っていきます」などと言うことがありますが、このアーメンコーナーとはいったい何なのでしょうか。
それは11番から13番ホールのことです。この3ホールは地形や風の影響が特に不規則で、打ってみないと分からない、ショットの行方は“神のみぞ知る”とするしかない、ホールとされていることから、アーメンコーナーと言われるようになりました。
アーメンコーナーは、多くのドラマを演出しています。
アーメンコーナー
11番ホール
距離が長いパー4です。グリーンの左手前には池があります。そして、グリーン手前は左に傾斜しています。池に向かって傾斜しているのです。2打目で池をよけて右すぎると、池に向かって下りのアプローチショットが残ります。
見た目からは伝わりにくいかもしれませんが、グリーンをとらえるためには落としどころが狭いホールです。
12番ホール
オーガスタの中で最も距離が短いパー3ですが、難易度が高いホールです。2016年大会のマスターズでは、2連覇へ向けて快走していたジョーダン・スピースが池に2度入れて「7」を叩いたシーンは多くのゴルフファンの記憶に新しいのではないでしょうか(結果連覇を逃しました)。
タイガー・ウッズが感動の復活優勝を果たした2019年大会では首位を走っていた、フランチェスコ・モリナリが池に入れました。
13番ホール
多くの選手が2オンを狙えるのがこの13番ホールです。ただ、今年から35ヤード伸び、545ヤードに。飛ばし屋の選手がそろっていますから、多くの選手が2オンを狙えるでしょうが、昨年までよりも2打目を刻む選手が増えるでしょう。2オンを狙い、グリーン手前のクリークにつかまるケースも増えそうです。
14番からも気が抜けない!?
選手たちにとっては13番ホールが終わっても気が抜けません。パー5の15番ホールはバーディーを計算したいホールですが、グリーン手前の池が効いていますし、池を嫌がりすぎると、2021年大会の松山英樹選手のようにグリーンを大きくオーバーしてしまい、運が悪ければトラブルになります。
パー3の16番ホールも池が効いています。2021年大会では、首位を走っていた松山選手を追いかけていた、ザンダー・シャウフェレが池に入れて、ジ・エンドとなってしまいました。
マスターズのアーメンコーナーを含めたサンデーバック9は本当に何が起こるかわかりません!