試合中とドライビングレンジで違う 畑岡奈紗選手のスイング

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今回は日本女子プロゴルフ界の日本のエース、畑岡奈紗選手のスイング解析です。17歳、高校3年生の時にアマチュアで日本女子オープンを制覇した時は、ゴルフ界に衝撃を与えました。高校卒業後、日本ツアーを飛び越えて米ツアーに挑戦し、主戦場にしていることは承知の通りです。そして、米ツアー3勝。そして、米ツアーの合間をぬって日本ツアーにスポット参戦をする時は、強さを見せつけて高い勝率を誇っています。世界ランキングは現時点で5位。今や日本だけでなく、押しも押されぬ世界のトッププレーヤーでもあります。

畑岡選手はインパクト時に左足かかとが上がります。この点に関して、本人は直したいのか、あまり気にしていないのか分かりませんが、着目したい動きです。

上体の開きを抑える意識

畑岡選手のスイングを見ると、上体の意識を徹底して抑えようとしているのが見て取れます。おそらく、ジュニア時代にカラダに叩き込んだ意識だと思います。畑岡選手はゴルフを始める前、ソフトボールをしていたので、クラブを振る力はかなりあったと思います。

しかし、ゴルフでは「野球打ち」というネガティブワードあるぐらい、ソフトボールや野球でカラダに叩き込んだバットスイングが、ゴルフでは上体の開きになり、インパクト時のクラブフェースの開きを促してしまうことがあります。

そのカラダに浸透したバットスイングによる振り遅れを抑えようと、上体の開きを徹底して抑えようとした結果、胸の右向きを維持しようとする動きが見て取れるのかなと、筆者は推察しています。

インパクトで左足かかとが上がる

畑岡奈紗選手は、鍛え上げられた下半身のパワーを生かした、力強いスイングからの安定感のあるショットが持ち味です。しかし、スイングでは気になる箇所があります。インパクトで上がる左足のかかとです。下記写真は、全英女子オープン2020のテレビ中継の画面の写真です。

全英女子オープン2020畑岡奈紗スイング

全英女子オープン2020テレビ中継(テレビ朝日)写真

これは、地面からの力、いわゆる地面反力を自然と活用していることで表れる動きです。飛距離の源になっている動きでもあります。しかし、あまり上がりすぎると、インパクト時のクラブの挙動が不安定になります。出せる力は増えても再現性が下がる可能性がある、ということです。

この左足かかとの動きについては、本人も気にしていることがうかがえます。試合では左足かかとが上がっても、ドライビングレンジでは上がっていないのです。

ドライビングレンジでは左足かかとが上がらない

練習では意識して左足かかとの上がりを抑えているのか、練習ではゆったり振ることで自然と左足かかとが上がらなくなるのか、は分かりませんが、ドライビングレンジでは左足かかとが上がっていません。下記は畑岡選手がインスタグラムに投稿した全英女子オープン2020のドライビングレンジでのスイング動画のスクリーンショットです。

全英女子オープン2020畑岡奈紗スイング

出典:畑岡奈紗選手のインスタグラム(@nasahataoka)

いずれにしても、ドライビングレンジでは力感を抑えて、バランス重視で練習しているということは言えそうです。ドライビングレンジと本戦とを分けて、スイングしているということですね。

左足かかとの上がりを無視して飛距離を取るか、左足かかとの上がりを抑えて安定感や再現性を取るか

一般のゴルファーであれば、飛距離を犠牲にしても方向性の安定を得るために、左足のかかとの上がりを抑えた方が良いです。しかし、畑岡選手が戦っている舞台は米ツアーです。飛距離を犠牲にすると、優勝を狙えなくなる可能性があります。本人的には「バランスや安定感だけを求めるなら左足かかとの上がりは徹底して抑える!でも飛距離を犠牲にするわけにはいかない!」といったところかもしれません。

畑岡選手の次なる戦いは、メジャーのANAインスピレーション。渋野日向子選手も出場する同大会はWOWOWで観ることができます。畑岡選手の初メジャータイトルへ向けての戦いに要注目です。

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